激しい運動をした際に筋肉が強く縮む力とそれに反する過度な伸ばされる力が加わることで筋肉の繊維を傷めてしまった際に起こります。
特に陸上競技・サッカー・ラグビー・格闘技などに多いと言われています。競技に関係なく、ハムストリングス(太ももの裏)・下腿三頭筋(ふくらはぎ)・大腿四頭筋(太ももの前)に多い疾患です。
肉離れの程度によって重症度を分類します。
- Ⅰ度損傷 筋繊維の微細損傷大きな筋繊維の損傷はありませんが、無理に伸ばされた状態、患部を押したり、ストレッチをかけたりすると痛みは出ますが、歩行などは可能です。久しぶりの運動をした翌日の筋肉痛のような感覚です。
- Ⅱ度損傷 筋繊維の部分断裂筋肉が部分的に断裂してしまい、皮下出血(内出血)、青あざが出現します。患部をなでるとわずかにくぼみを触れることがあります。歩行が可能なこともありますが、困難になることが多いです。損傷部にストレッチをかけると、正常時に比べて明らかに柔軟性の低下を認めます。
- Ⅲ度損傷 筋繊維の完全断裂筋肉が完全に断裂していまい、明らかな陥凹を認めます。受傷後しばらくすると多くの皮下出血が確認でき自力歩行も困難です。
コンタクトスポーツや地震などで瓦礫の下敷きになり受傷することもあります。
出血が多すぎると緊急の手術が必要になる場合もあります。