こんにちは!
大阪府「平川整体院/針灸治療院グループ」柔道整復師の林です。
整体院には、手技によるマッサージの他に「電気治療」を行っているところもあります。
電気治療には、様々な種類があります。
今回は電気治療の効果と、主な電気治療の種類についてご紹介します!
目次
電気治療の効果とは
電気治療とは一般的に「電気刺激療法」と呼ばれ、整骨院や整体院、接骨院で受けることができます。
電気刺激療法とは、肩こりや腰痛の原因となる筋肉に対して微弱な電流を通して筋肉や神経を刺激し、興奮させて生体反応を起こさせる治療法です。電気刺激療法で期待される主な効果は①鎮痛効果、②機能改善、③治癒促進の3種類です。
鎮痛効果
筋肉の痛みは筋肉の緊張や不調和によって引き起こされます。電気刺激により筋肉を刺激して緊張を緩和し、筋肉のバランスを改善することができます。筋肉の緊張が軽減されると、痛みの軽減に繋がります。
筋機能の改善
電気刺刺激によって筋肉が収縮するよう促されます。繰り返し刺激を与えることで、筋肉の収縮が頻繁に起こります。
筋肉の収縮の繰り返しにより、筋肉が強くなり、機能が改善することが期待されます。
また、筋肉が活発に動くことで血管が広がり、血液の流れが良くなります。これにより、酸素や栄養素が筋肉により効率的に供給され、同時に老廃物や炎症物質が排出されます。
このような筋肉への血液循環の改善も、筋肉の修復や再生を促進し、筋機能を向上させる要因の一つになります。
治癒の促進
電気で筋肉に刺激を与えることで、血管が拡張し、血液の流れが改善します。これにより、損傷の部位に酸素や栄養素がより効率的に供給されます。
十分な酸素と栄養素は細胞の修復や再生を助け、損傷部位の治癒を促進する役割を果たします。
また、電気刺激は炎症を軽減する効果があります。刺激によって血管の拡張が促進されるため、炎症部位から老廃物や炎症物質が排出され、腫れや痛みが緩和されることがあります。
電気治療をおすすめしない人
電気治療をおすすめできない方は以下の場合になります。電気治療が危険な行為になってしまうので、事前に整体院の担当者に必ず相談しましょう。
心臓疾患を持つ人
心臓に異常がある人や心臓ペースメーカーを使用している人は、電気刺激による治療が心臓リズムに影響を及ぼす可能性があるため、注意が必要です。心臓疾患のある人は、治療を受ける前に医師に相談する必要があります。
妊娠中の人
妊娠中の女性は、電気刺激が子宮収縮を引き起こす可能性があるため、胎児に悪影響を及ぼす可能性があります。妊娠中の場合は、医師に相談してください。
皮膚の感染症や傷がある人
皮膚の感染症や傷がある場合は、電気刺激によって症状が悪化する可能性があります。皮膚が損傷している場合や感染が疑われる場合は、治療を控え、医師に相談してください。
体内金属
人工関節や内部固定装置に使用されるチタンやステンレス鋼などの金属を医療処置の一環として体内に金属を導入されている方も電気治療を受ける際に注意が必要です。
場合によっては、金属が埋め込まれている部分が患部から遠ければ電気治療が可能かもしれないので、整体院の担当者に相談しましょう。
電気治療は周波に違いがある!
周波数とは
電気治療で発生する電波の周波数の単位はHz(ヘルツ)と表されます。
Hzは、1秒あたりの振動の回数を表します。電気刺激療法における1Hzは「1秒間に1回の刺激」があるという意味です。
周波数は「低周波」、「中周波」、「高周波」の3種類に分類されます。
低周波
低周波は「1~1,000Hz」の周波数を指します。
低周波電気治療では、数十Hzから数百Hz程度の周波数の電気刺激が使用されます。これにより、神経や筋肉に刺激を与えることができます。
低周波による電気治療は皮膚の表面(2~3mm)に作用します。「作用患部が浅いが、効果が強い」のが特徴で、効果が高い刺激を、痛みを感じずに治療できます。
中周波
中周波は「1,001~5,000Hz」の周波数を指します。
中周波電気治療の効果や使用法は、低周波電気治療と似ていますが、周波数の異なる電気刺激が使用されます。中周波の電気刺激は、筋肉の緊張を緩和するために使用されることが多いです。特徴としては、低周波よりも深部組織に浸透しやすく、痛みや不快感の原因が深い組織にある場合に有効です。
高周波
高周波とは、一般的に周波数が10,000Hz以上の範囲を指します。
周波数が10,000Hzを超えると、筋肉の収縮を生まなくなり熱が発生します。
このことから高周波電気治療の効果や使用法は、低周波電気治療や中周波電気治療と異なり、神経の興奮や血行の促進に焦点を当てています。
電気治療の主な種類
ハイボルト
高電圧の電気刺激を使用して痛みや炎症を軽減する治療法です。電極パッドを患部に貼り、高電圧の電気刺激が痛みのある部位に電気刺激を与えます。
ハイボルトは「低周波治療」に該当します。
一般的な低周波治療は皮膚表面(2~3mm)に刺激を与える治療法です。
低周波は皮膚抵抗が強いため表層の筋肉には効果的ですが、もっと深くの筋肉に電流を入れようと周波を上げると、皮膚の表面がビリビリ痛くなり、なかなか周波上げられないのが特徴です。
しかし、ハイボルトは低周波治療法に該当しながらも皮膚抵抗が少なく、筋肉の奥まで刺激を加えることができる治療器になります。
違いの理由は「刺激の波形」にあります。
通常の低周波治療は、電気を流すと一定の刺激を身体に加え続けます。
ハイボルトの波形は「ツインピーク波」という波形で、短い時間の中でスパーク波を2回流す方法です。
この電気の流し方をすることで、皮膚抵抗が下がり、身体の深い部分により強い刺激を加えることができます。ハイボルトはこの特性を活かして、電気刺激による痛みを少なくしながら、高い電圧を身体に入れることが可能にします。
ハイボルトは特に疼痛抑制、筋機能改善効果が高いといわれています。
EMS(神経筋電気刺激法)
EMS(神経筋電気刺激法)は、電気刺激を使用して神経と筋肉に働きかける治療法です。この治療法は、神経や筋肉の機能障害、筋力低下、運動制御の問題などを改善するために使用されます。
神経筋電気刺激法の刺激により、神経や筋肉の興奮が引き起こされ、筋肉の収縮や緩和が促進されます。これにより、筋力の向上や筋肉の強化、神経の再教育が可能となります。
神経筋電気刺激法は、様々な状況で使用されます。例えば、神経損傷や麻痺、筋萎縮性側索硬化症(ALS)、脳卒中後の筋力低下などの神経や筋肉に関連した疾患や障害の治療に利用されます。また、スポーツリハビリテーションや筋力トレーニングの補助としても使用されることがあります。
干渉波
干渉波は、痛みや筋肉の緊張を軽減するために使用される中周波治療法です。干渉波は、異なる周波数を持つ2つの交流電流が相互に干渉し合うことで生じる波です。
干渉波(中周波)治療は低周波よりも皮膚抵抗が少なく体内に侵入しやすいのが特徴で、低周波よりも、3~4cmほどより深いところに効果が出ます。
干渉波は筋肉の緊張を緩和する効果があります。筋肉の緊張は、痛みや不快感を引き起こすことがあります。干渉波によって筋肉がリラックスし、緊張が緩和されることで、痛みの軽減が期待されます。
また、干渉波は神経刺激し、神経の興奮を促進する効果もあります。この刺激により痛み信号の伝達を遮断または減少させることが期待されます。
マイクロカレント療法
マイクロカレント療法は、非侵襲的な治療法で、非常に弱い電流を使用して身体の組織に働きかけます。この微弱な電流は、痛みの軽減や組織修復を促進する「治癒促進」を目的としています。
この微弱な電流は、生体組織や神経系に働きかけ、炎症の軽減、血流の改善、細胞の活性化、組織再生の促進などを促します。これにより、痛みの緩和や怪我や手術後の回復、傷の治癒、筋肉の緊張や痙攣の緩和、神経損傷の治療などの効果が期待されます。
当院の電気治療
当院ではハイボルト治療を行っています!
当院では、上記で説明をした「ハイボルト治療」を行っております。
問診と検査のカウンセリングを通して硬くなった筋肉のコリ(トリガーポイント)を見つけ出します。
トリガーポイントに対して、まず初めに手技(トリガーポイントリセット整体)で筋肉のコリをほぐし、その後ハイボル治療でさらに奥の筋肉のコリをほぐします。
電気治療は「ビリビリするのではないか・・・」というイメージを持たれる方も多いと思いますが、「トントン叩かれている」というイメージが正しいです。
肩こりの原因となっている筋肉のコリ(トリガーポイント)に電気治療をするとします。
まずは、トリガーポイントに対して電極パッドを貼り、一番小さい電流を流します。
この時点では「肩を軽くトントン叩かれている」という感覚です。
その後、患者様に確認しながら痛みを感じる手前まで徐々に電圧を上げていきます。
「気持ちいいと感じる強さで肩をトントン叩かれる」感覚まで電圧を上げたら、そのまま電流を流し続けます。
治療後は、筋肉のコリがほぐれて柔らかくなったことを実感できます!
症状に合った電気治療を探しましょう!
以上、電気治療のご紹介をさせていただきました!
電気治療といっても、治療機器の周波数によって効果も変わってきますので、
自分に合った電気治療を行っている整体院をぜひ見つけてください!
参考になりましたら、幸いです。