こんにちは!大阪府高槻市「平川接骨院」柔道整復師の林です。
体の不調を改善する方法のひとつに、鍼灸があります。
鍼灸は、専用の鍼やお灸を用いて行う施術方法。
皆さんも、細い鍼を体に打っている様子を、メディアなどで見たことがあるかもしれませんね。
しかし、鍼灸がどのように体に作用するのか、その仕組みをご存知の方は少ないのではないでしょうか。
そこで今回は、鍼灸の効果がどのようにもたらされるのか、その仕組みについて解説していきたいと思います。
鍼灸の施術に興味がある方は、ぜひご一読ください!
目次
鍼灸とは?どんな施術方法?
そもそも、鍼灸とはどのような施術方法なのでしょうか。
まずは、鍼灸について詳しく説明していきましょう。
鍼灸とは
鍼灸とは、専用の鍼や灸を用いて、人間の体にあるツボを刺激することにより、不調の改善を目指す施術のことです。
この施術は東洋医学に基づいた伝統的なもので、もともとは紀元前の中国で生まれ、日本には6世紀の飛鳥時代に伝わったと言われています。
そのメカニズムは完全には解明されてはいませんが、近年では欧米でも注目され、WHO(世界保健機関)もその有効性を認めるようになりました。
日本では、鍼灸の施術を行うためには、はり師・きゅう師の国家資格が必須とされていて、その施術は鍼灸院などで受けることができます。
多くの鍼灸院では、鍼灸以外にも、運動療法や食事療法、遠赤外線機器・低周波通電器・吸い玉・テーピングなどを用いた補助的治療も行われており、不調改善のための総合的なアドバイスを受けることができます。
鍼を用いた施術方法
鍼灸の施術に用いられる鍼には、ステンレス鍼が使用されます。
その長さは15mm〜90mm程度、太さは直径0.10mm〜0.30mm程度。
髪の毛の太さに近いごく細い鍼なので、体に刺してもさほど痛みはありません。
また、日本では、管を用いて鍼を刺す「管鍼法(かんしんほう)」がメジャーで、これは痛みをほとんど感じさせない方法として知られています。
体に刺した鍼は、皮膚を通過し、手技を交えながら適切な深さまで刺入されます。
これによって皮膚や筋肉、神経を刺激することで、体の不調を改善へと導くのが、鍼治療です。
灸を用いた施術方法
体の上に置いた艾(もぐさ)に着火し、熱によって体表を刺激することで、体の不調改善を目指すのが、灸治療です。
灸の施術は直接灸(有痕灸 ゆうこんきゅう)と関節灸(無痕灸 むこんきゅう)の2種に分けられます。
直接灸は体に直接艾を乗せて着火する方法を、関節灸は体と着火した艾との間に隙間を空けたり緩衝材を入れたりして間接的に熱する方法を指します。
また近年では、火を使用しない灸や機械式の灸も使用されています。
平川接骨院のトリガーポイント針治療
酸欠になり硬くこわばった筋肉は、体のあらゆる部分に痛みを生じさせる原因となります。
このこわばった筋肉が「トリガーポイント」と呼ばれるもの。
平川接骨院では、トリガーポイントを高い精度で特定し、そこに針を刺入することで痛みの根本原因を取り除く「トリガーポイント針治療」を実施していますので、ぜひチェックしてみてくださいね。
鍼灸の効果はどんな仕組みになっている?こんな時に鍼灸に行こう
続いて、鍼灸の効果とその仕組みについて解説していきます。
鍼灸はさまざまな不調の改善に効果的で、その仕組みには人間の体にあるツボや人間が本来持っている力が関係しています。
鍼灸がもたらす効果
鍼灸がもたらす代表的な効果としては、以下のようなものが挙げられます。
- 血行促進効果:血管を拡張させ、血行を促す効果
- 生体機能調整効果:人間の体内器官や組織を回復させる効果
- 免疫活性化効果:鍼灸の作用による白血球の増加によって、体内の免疫機能が活性化され、感染症や癌などにかかりにくくなる効果
このような効果は、さまざまな体の不調改善に有効だとされています。
具体例は、次章でご紹介します。
こんな症状には鍼灸がおすすめ
鍼灸の施術が有効な症状は多岐にわたります。
その例を見ていきましょう。
- 運動器系疾患:肩こり、腰痛、五十肩、腱鞘炎、頸椎症(けいついしょう) など
- 消化器・呼吸器系疾患:慢性胃炎、便秘、下痢、気管支喘息、食欲不振、鼻炎 など
- 疼痛性疾患:頭痛、坐骨神経痛、術後疼痛 など
- 循環器系疾患:冷え性、低血圧による症状、本態性高血圧症 など
- 感覚器系疾患:眼精疲労、メニエール病、難聴、耳鳴り など
- 泌尿器・産婦人科系疾患:失禁症、更年期障害、月経異常 など
- 小児疾患:小児神経症、夜尿症、消化不良 など
- その他:自律神経失調症、不眠症、肥満、アレルギー性疾患、顔面神経麻痺 など
(参考:鍼灸医療推進研究会「鍼灸FACTBOOK」より)
鍼灸による「血行促進効果」「生体機能調整効果」「免疫活性化効果」は、肩こりから高血圧症まで、あらゆる症状に応用できるのです。
鍼灸は上記のような具体的な症状以外に、「何となくだるい」「ストレスが溜まっている」というような場合にも効果的だと言われています。
では、鍼灸のこのような効果は、どのようにして生み出されているのでしょうか。
ここからは、その仕組みについてご説明します。
鍼灸の効果が出る仕組み
鍼灸の効果が出る仕組みは、ツボへの刺激によって、人間が本来持つ力を引き出すことにあります。
鍼灸の効果の仕組みを、東洋医学的な考え方とともにご紹介します。
東洋医学的な鍼灸の効果の考え方
鍼灸の効果の仕組みを知るためには、まず東洋医学の理論を理解しておく必要があります。
東洋医学では、体内の中で「気・血・水」のバランスが取れている状態こそが、健康な状態だと考えられています。
体の中の「気・血・水」のバランスを保つためには、「気・血・水」が体をスムーズに巡っていなくてはなりません。
この「気・血・水」が巡る体内の通り道は「経絡(けいらく)」と呼ばれますが、何らかの原因によって経絡が詰まり「気・血・水」の流れが滞れば、体に不調が出てしまう恐れがあります。
そこで役立つのが、経絡の各所にあるポイント、「経穴(けいけつ)」です。
経穴とはいわゆるツボのこと。
経穴に鍼灸や指圧を与えることで、滞っていた体内の「気・血・水」の流れをスムーズにすることができます。
これが、東洋医学的な考えに基づく、鍼灸の仕組みです。
鍼灸でアプローチする経穴(ツボ)については、以前は国や地域によって名称や位置が異なりましたが、現在では世界で361穴に統一され、それぞれの位置や効果が明確化されています。
鍼灸の効果のポイントは人間が本来持つ力
鍼灸の効果の仕組みについて、もう少し具体的にご説明しましょう。
人間の体には、病気や傷を自身の力で治す自然治癒力や、病気から体を守る免疫力、痛みを抑制する力などが備わっています。
鍼灸の施術では、人間が持つこの力を利用しています。
鍼や灸によって、意図的に皮膚や筋肉に微細な傷を付けることで、人間の体から自然治癒力や免疫力、痛みを抑制する力を引き出し、不調の改善を目指すのです。
また、鍼や灸による皮膚や筋肉への刺激を受けると、人間の体の中では自律神経が反応します。
自律神経は、体のあらゆる器官を調整する働きを持つため、鍼灸を効果的に用いることにより、臓器を活性化させたり血流を促進させたりすることが可能になります。
つまり、皮膚や筋肉への刺激によって人間が本来持つ力を活性化させ、「血行促進作用」「生体機能調整作用」「免疫活性化作用」を高めて不調改善効果を導き出すというのが、鍼灸の効果の仕組みなのです。
人間の体に361個あるツボには、それぞれに効く部位や症状があります。
鍼灸施術では、適切なツボに鍼や灸で刺激を与えることで、必要な部分の「血行促進効果」「生体機能調整効果」「免疫活性化効果」を促進させ、不調改善を目指します。
鍼灸の効果と仕組みを知って、体の不調を改善しよう
鍼灸は、東洋医学に基づいた中国の伝統的な施術です。
鍼の施術と灸の施術に分けられますが、鍼の施術には細いステンレス鍼が、灸の施術には艾(もぐさ)などが用いられます。
鍼灸の施術では、鍼や灸によって皮膚や筋肉、神経、体表に刺激を与えることにより、人間が本来持っている自然治癒力や免疫力、痛みを鎮静する力などを引き出すことで、体の不調を改善へと導きます。
具体的には「血行促進効果」や「生体機能調整効果」「免疫活性化効果」などが期待でき、ツボや施術のやり方によって、運動器から消化器、感覚器まで、あらゆる体の不調に対応することが可能です。
「病院に行っても腰痛が治らない」「肩こりがひどい」など、体の不調にお悩みの方は、一度当院の鍼治療を受けてみませんか?
気になる方はお気軽に、大阪府高槻市の平川接骨院にご相談ください!